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「AFTERNOON PIANONNO(アフタヌーン・ピアノンノ)」は、平成4年の北大ピアノクラブ創設当初所属していた部員のうち、一部のOB/OG仲良しメンバーが集まって2010年からやり始めた、小さなサロンコンサートです。茨城で知り合った音楽を愛する仲間さんたちと一緒に年に1度集まり、なるたけお金をかけずに気軽に音楽を楽しもうという、ただそれだけを思って始めた、ささやかな集まりです。 ぼちぼち、ゆる~く、続けていこうと思っております。よろづ帳はこちら! ブログへのご意見・ご要望はこちらまで。

2010年8月10日火曜日

アフタヌーン・ピアノンノ@守谷 2010

去る8/8、守谷のユングホール(つまり私の自宅)にて、「Afternoon Pianonno」と題して小さな音楽会が開かれました。間があいたのは、なんとなく大きなイベントが終わって解放感というか虚無感というか、ぼ~っとしていることに加え、子供らのプール連れてけ攻撃に毎日さらされ体がヘロヘロになっているためです。


参加者は私の学生時代のサークル仲間3人とその子供達、そして守谷・東京・沖縄を中心に音楽活動をしている「19th Acoustic Club」から 5名(大人3人・子供2人)、総勢18名が来場、15名が出演してくださいました。

昔に戻ったような感じでした。音楽を聴くと、昔と少し違うようなところも感じたり。ああ、丸くなったなあ、とか。
みんな音を慈しむ気持ちがよく伝わりました。それぞれ小さな子供を抱えながらあやしながら、子供は子供でドタバタ走りまわりながらの、とにかく自由な演奏会でした。子供も演奏しましたが、小さいながらも演奏に個性の芽生えが感じられました。

しかしとにかく空調が効かなくて暑くて・・・ほんまに往生しました。もう夏場は自宅では絶対にやりたくないですね。近所にログハウス風の建物があり、100名程度入る小さなホールなんですが、ヤマハのC3があります。とても音が良く、音響も素晴らしく、非常に安価で借りられるので、次回はこのホールでやりたいと考えています。


◆1部
 ・M.Mさん バッハ 主よ、人の望みの喜びよ
   →とてもほっこりした春の朝の木漏れ日のような、のどかな演奏でした。この曲はじゅんちゃんがよく弾いていた曲ですが、じゅんちゃんの演奏と全然印象が違います。じゅんちゃんのは野太い演奏、M.Mさんは繊細。新たなM.Mさんを見たような気がしてちょっと嬉しかったです。

 ・よっちゃん  ロンドン橋
   →まあぼちぼちです。もうちょっと凝ったやつか面白いやつやってほしかったなあ。かなり手抜いたな。

 ・しーちゃん   のりもの
   →昨日までまともに弾けなかったのに当日なぜかノーミス。ラッキー!しーちゃんはこういうことがよくあるんですよね。もしかして、普段ちゃんとやってない??

 ・かえちゃん ミュラー 「ことりのうた」
   →とても可愛らしい曲です。かえちゃんらしい!つまるところはありましたが、ピアノを始めて間もない小さい子が10日間の練習でここまで仕上げるというのは、ちょっと只者ではない気がします。落ち着きっぷりも素晴らしかった!ぜひ来年も来て弾いてほしいですね。

 ・RaRaさん ショパン ワルツ15番
   →アガリ症でだいぶキンチョーしてらっしゃいましたが、その割にきちんとまとまっていました。男前な演奏です。

 ・ピアノテクニカさん ショパン バラード3番(一部スキップ!)
       バッハ パルティータ1番より抜粋
   →調律師さんです。音がすごく綺麗!粒がそろってるんでしょうか。でもバラードの一部をごっそり飛ばした豪快さには脱帽です。




◆2部
 ・E.Uさん一家 犬のおまわりさん、おもちゃのチャチャチャ、おうまさん
   →ママとSちゃんがピアノ、Tくんはダンス!Tくん、シャイながらもおうまさん踊りを披露してくれました。来年はノリノリで行こうぜ!

 ・Y.M / RaRaさん(連弾) シューマン 「楽しき農夫」
   →親子連弾ですが、やる前に息子が「ママ失敗しないでよ」に大爆笑。この子ほんっとに健康的に生意気なんですよ。この生意気さはぜひ大事にしてほしいですね。


 ・ユング  ドビュッシー 子供の領分より「雪がおどっている」
         ブラームス 間奏曲Op.117-3
   →自宅なのにえらい緊張したし途中止まりかかりましたがなんとか乗り切り。表現したいものは沢山あったんですが出直しです。でも弾いていてとても気持ち良かった。

 ・A.Mさん  モーツァルト トルコ行進曲
   →RaRaさんの娘さんです。中学生。けっこう難しい曲なんですねこれ。でもしっかり弾いてました。聴くたびにどんどん上達していきます。

 ・E.Uさん バッハ イタリア協奏曲第1楽章
   →ブランクなんてこの人には関係ないよね。きっちりしています。すごく嬉しかった。アネさんポテンシャル高いす・・・

 ・ZERKIN=Sさん  プーランク 前奏曲15番
   →私はこの曲初めて聴きましたが、魂が彷徨い叫んでいるようすが伝わってきた演奏でした。なんとも印象に残りました。




◆3部
 ・水本 桂さん  ショパン 幻想即興曲
            子供のころに書いたポロネーズ
            ノクターン遺作嬰ハ短調
            バラード1番
            小犬のワルツ(アンコール)
   →最後にすべて聴衆を持って行ってしまいました。あまりの迫力に脱帽しすぎて脱毛しそうです。この人は私の大学の同期ですが、卒業後にドイツへ音楽留学し、そのままプロのピアニストとして今はベルギーに在住しヨーロッパ中心に音楽活動をしています。これ以上ないくらいに竹を割ったようなシンプルかつ強烈なエネルギーを放っています。秘めているんではなく、放ちまくっています。秘めてないってとこ大事。10/30には大阪でオールショパンリサイタルを予定しています。
http://www.katsuranokai.ecnet.jp/




◆フリータイム
 ・ピアノテクニカさん  ピアノのハンマーアクション講座
   →調律師のピアノテクニカさんがアップライトの仕組みや特性や、ピアニシモが出せない理由などについて、とてもとても分かりやすく教えてくださり、その場でいろんな質問にも答えてくださいました。すごくためになりましたです。ちなみにうちのピアノ(アップライト・DIAPASON)、調律が狂っていたらしい。全然気づかないよオレは・・・
そんなこんなで終わった後も、話がとめどなく、いつまでもこうして話していたいような気持ちになりました。



学生時代に同じ趣味を共有し青春を謳歌した仲間たちは、歳を経てもその芯は変わらず、話せば15年前に戻って同じノリでいられる。こんな遠くまで来てくれて、本当にありがたい一生の宝物です。一方、大人になってから知り合い、面白いポリシーの元に集い、子供も交えて自己研さんにいそしむ19thの大人たち。少し毛色が違います。

こうして少しずつ異なる文化をはぐくんでいる人たちが一緒になった時に、互いに新しい血を交換し合って、面白い効果が出て来たような気がします。だから、やってよかった、声をかけて良かったなあと、心から思っています。このことに気づかせてくれた19thの皆様に本当に感謝しています。

そんなわけで、これは継続したいなあと思っています。今回は都合がつかず出られなかった仲間が沢山いました。ブランクが長くて前のようには弾けない状態というのもあるだろうとは思うけれど、ピアノ・音楽を通じたコミュニケーションの楽しさを、次の世代の子供たちも含めて共有していきたい。もっともっと輪を広げていきたい。だから、きっと続けていこうと思います。

本当に、いろんな出会いに助けられて、生きていくんですね。私も人を助けられるように、頑張らなければ!





文章:ユング